まったりのんべんだらり


by ayafuji_rie
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カテゴリ:遠い足音( 14 )

苦しいけれど楽だ

昔ほど苦しくない。

昔ほど自分を追い詰めなくても済んでいる。



あれだけ必死に探しても見つからなかった。

諦めた。苦しいから。



そうしたら、楽になった。

そして一人だ。



足元を見た。

ただのアスファルトの道路だった。


どうでもいい。

違うな。気に掛けなくていいほど自然にそこにあるんだからいい。



空は見ない。

広すぎて気が遠くなる。低い雲でも垂れ込めてりゃいいのに。


猫がいた。犬がいた。

かわいい。かわいい。



それだけで満足できる。



すれ違う人が無関心。

それでいいんじゃない。

全部じゃないけど、こんなことで私は気楽だ。


いつでも消えてしまいたいけれど。
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by ayafuji_rie | 2012-06-25 19:42 | 遠い足音

惑星探査機

惑星探査機ってロマンですね。

ボイジャーが太陽系を去る時、特番があったんですが、その番組があまりにも切なくて、本当によい番組でした。

産まれた地を飛び出して、二度と戻れない遥かな旅路へ。

あの姉妹の探査機に想いを馳せるのはロマンです。

確かこんな感じの淡々とした口調だった。
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by ayafuji_rie | 2006-06-27 16:22 | 遠い足音

広がるシンピ

先月抉った傷がそろそろ治りかけてきた。大分早い回復だった。2週間後までは。だけれどもその後はゆっくりと、非常にゆっくりとした早さになった。

毎日のように傷を確認するけれど、なぞった傷口は薄っぺらい皮を冠って中身が透明な液体でみたされていた。そしてその先は透けるように柔らかいピンク色だった。その中心部にはどす黒いような茶色を持ったまだぱっくりと開きそうな場所。

そんな震源地から少し離れた所、何故か皮膚が剥ける。ぼろぼろと剥ける。普段剥けるような柔らかくて薄い皮じゃない。皮膚の残骸と言うには厚くて、堅いモノたちがどんどん私から剥がれ堕ちていく。

私の傷は着実に癒えているように見えて実の所はどうなのか、最近の疑問だ。
もしかしたら表面だけは治っているように見せ掛けて、実は内側では崩壊と腐敗が進行しているのではないか。そうかんがえると背筋がゾッとする。

もうそろそろ2ヶ月が過ぎようとしているのに、未だにどろどろとした液体を充満させている傷口はどうなってしまうのだろう。あのピンク色は何なのだろう。あれは新しい真皮の色なのか、それとも抉れた内側の中身、桃色の肉の色なのか。

真実が見えるのは傷が見えなくなってからなのか。

そう考えながら、私は剥がれ落ちそうな皮を引っ張った。
ぐるりと勢いを付けて剥がれたその跡は赤くなり腫れたきた。

腫れるのに何故剥ける?






なんて、傷が治らないので憂さ晴らしにこんな文章。いやーやっぱりあれだけ深く抉ると治らないってね。とりあえず剥ける皮はハサミでちょん切って引っ張られないようにしてますけど、気持ち悪いよこれ!
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by ayafuji_rie | 2005-07-24 22:45 | 遠い足音

恐怖?

もしかして、今日のあの嫌悪感は恐怖だったのかもしれない。

今まで何度も死にかけたことはあるけれど(それも問題だ)この恐怖は以前に味わったことがある。

車に轢かれそうになっても階段から転げ落ちてもアルコールで昏睡しても橋から落ちそうになっても、恐怖感はもっと違う感覚だった。あと首も閉められたし、刃物で刺されそうにもなった。うははは。


モノとか自分自身の責任とか、そういうクッションがあったから恐怖も感じずに済んだのかもしれない。
そう、自分がこの世から消えると言う快感にも近しい恍惚感を伴う恐怖。
これが過ぎれば私は自由になる、無くなるという快感。もうこれっきり。
これ以上傷つけられることはない。そんな満足感。


でも今日のは違った。あの時、精神が死にかけたあの時に味わったあの恐怖に近い。
これからも延々と続くと宣言された苦しみを前にしたあの感覚。
身体だけを生き延びさせられて、心を蝕まれたあの感触。
あのおぞましい手、おぞましい言葉。

ああ、怖気が走る。

忘れ去ったと思ったこの感触。
波間に揺られて深海の奥底へ沈んでそれっきりになればいいのに。
忘れた頃に浮かび上がるこの土左衛門。

これは忘れられない。忘れなければならない。
あんな恐怖を好き好んで思い出したいわけがない。

沈んでしまえ。

この記憶も感触も2度と思い出すことがないように、厳重に封印しなければ。
鍵を何重にもかけて、鎖で縛って、そして記憶の海に、一番深い所へ沈めてしまえ。


誰か教えてほしい。
恐怖を乗り越えるためには何が必要なんだ?
沈めるために必要なモノ何が必要なんだ?
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by ayafuji_rie | 2005-06-07 22:37 | 遠い足音

スレチガウハナビ

一番暖めた卵ちゃん。

上手く孵化してほしかったんだけど、やっぱり今の私の文章力じゃ無理でした。(苦笑)

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by ayafuji_rie | 2005-04-03 19:49 | 遠い足音

アバンティ

 週末二連休初日の土曜。何もないしらけた夕暮れ時。お決まりのラジオをつければ、お決まりのざわめき。
ときめきならば良いのに、なんてベタな掛け言葉もホドホドに、冷めたコーヒーを口に運ぶ。
ラジオからはウイスキーグラスの小気味良い音が響く。

 部屋の隅に視線を向ければ、残りも指3本分になったウイスキーの瓶が埃を被っている。
「しばらく飲んでないな」
そう呟きボトルを手に取る。さわさわと撫でるように埃を払ってみる。こんな感じで彼女の肩の雪を払ったのはもう去年の冬。

「たまには飲むか。」
ラジオに誘われるように今夜の予定をざっくりとたてる。予定といっても帰ったら飲むだけ。とりあえずは買い物だ。まぁ近所のスーパーでも行くか。

ラジオからは小気味良いジャズが聞こえてきた。


 木枯らしの吹き抜ける窓の外をちらりと見てコートを羽織る。冷えきった生地が肌に触れる。自分自身の体が暖かいことを確認するようにパンパンと肩を払った。


ドアを開けると去年とは違う冬の匂いがした。

目を閉じて冬の空気を胸いっぱいに吸い込む。

空の彼方から白鳥の声がする。

ゆっくりと目を開き空を見上げる。

ひんやりと澄んだ空気を積み重ねた橙色から藍色のグラデーションが滲む空には星が瞬き始めている。

どんなに厚い雲に遮られても確かにそこで輝く小さな光たちに胸を打たれたのはなぜだろう。

何も特別じゃない小さな小さな、けれども、とてもとても大切なことが、この胸の片隅で思い出された。


通りへと足を踏み入れた瞬間、街灯の光がさらさらと音も無く光の道を描いた。



ささやかな幸せが胸に灯る。


今日の晩飯は久々に何か作ろう。部屋を片付けて誰かを呼ぼうか。



力はふとした瞬間に湧きあがる。


心はふとした瞬間に思い出せる。



街灯の白い明かりは確実に私を導いていた。


その行く先はどこか知らないけれども。
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by ayafuji_rie | 2004-12-18 16:11 | 遠い足音

ケ時々ハレ

最後のライブは3時間の長丁場だった。

最後になるなんて思わなくてそれでもステージを二人必死で見つめていた。
透き通るハイテナーの歌声はどこまでも耳をとおして体を突き抜けていくようだった。
長い長いMCでも一緒に笑って一緒に考えて、でも一緒になって大笑いした。

アンコールが終わり、客電が柔らかい色でハレの終りを告げても、私は動けなかった。それほどまでに素晴らしい時間だった。

二人ライブが終わった後、遅い夕飯を食べた。二人とも好きな五叉路の一角のオムライス屋さん。メルヘンな雰囲気がただよう店は、10時過ぎの妙な静けさに浮き彫りになっていた。そこに存在しているのに、二人の時間は幻と思えるほどフワフワとした浮遊感ですぐそこに待機している現実を隠すフィルターになっていた。

遅くまで彼はコーヒーを飲みながら、私は紅茶を啜りながら、先ほどまで二人が居たライブの感想をずっと語り合った。

ちょっと低めで丸く優しさを帯びた彼の声が私の眠気をさそう。そうこの声。たらふく食べて、たらふく飲んで(コーヒーなのにね)うつらうつらとした私の瞳に彼が気がついて、もう帰ろうか?と言った。

私は帰りたくなかった。けれどもそれは言えなかった。明日も仕事がある。彼は早朝からの勤務だ。わがままは言えない。

ジワジワと灰色の現実がハレの気持ちをケに塗り替えていく。

そう、そしてこれからまた灰色の日々を送るのだ。

そして二人、灰色の現実に気持ちまで霞んでいく。

それでも、まだ私の心の奥底、ハレの部分は静かに解き放たれる瞬間を待っている。

ん〜
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by ayafuji_rie | 2004-12-06 23:23 | 遠い足音

麻酔

腕の小さな痛みに気がつかないように私は数を数えた。
ただ1、2、3、4・・・・と。

そうしているうちに、すうっと 何かに意識が消された。
数字をどこまで数えたかわからない。
だけど、私は数字を数えながら思っていた。

辛いと。

次に目覚めたとき、いや、正確には記憶に残っている時間、私はただ呻いていた。
体を蝕む鈍い痛みと、体を這い回る重い怠さにただ呻いていた。
あの人の名前を呼びながら。

眠りからはっきりと覚めた時は何も感じなかった。
ただ自分の中身がえぐられ傷つけられた実感が無かった。

帰り道、私は鼻歌すら歌っていた。
自分の心など、凍える北風にすべてさらわれてしまえと思った。

部屋に帰り、息を吐いた。
ただただ冷たい部屋に暖房を入れる。
しばらくは布団に潜り込み寒さをしのいだ。

目が冴えて、耳も冴えて、すべての感覚が研ぎすまされてしまい寝付けない。
小学生でもあるまいし、大の大人が眠る時間ではなかったから当然と言えば当然だった。

ラジカセに手を伸ばし、ラジオをつけた。
DJとゲストのトークが続く。
そんなラジオにすぐ飽きた私は、虚ろに起き上がり寒さに震えながら冷蔵庫を漁った。
洗い晒してあったマグカップに牛乳を注ぐ。
白い液体は並々と注がれタプタプと揺れた。
それをレンジに放り込み、時間をセットする。
レンジは決められた時間通り回り、回り、マグカップを照らし暖める。

チンッと軽快な音がして、暖かいミルクが出来上がった。
角砂糖を2個落とし、スプーンでかき混ぜた。

ホットミルクのあたたかな湯気が揺らいだ。
止めどなく涙があふれた。
涙を零しながらミルクを口に含んだ。
甘くて暖かかった。

涙はあふれて止めようが無かった。
私は止める術を持たなかった。

それからずっと、ミルクが冷えるまで私は泣き続けた。
冷めきったミルクに気がついた時、ふわりと暖かい風を感じた。

冷えきった部屋が暖かさを取り戻しつつあった。



私の心は、冷えきったまま、ただ傷口から溢れる赤い赤い血のように、止まることを知らない涙を流し続けていた。



そしてその冷えきった心は、未だぬくもりを思い出せない。
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by ayafuji_rie | 2004-11-19 00:07 | 遠い足音

傷口

シュパッと鋭い音を立てて、封筒の縁が私の指を切り裂いた。

覗き込むと、白っぽい中身が見えた。

間もなくジワジワと血が滲み出てすべてを覆い隠した。

庇うように左手を傷口に添えた。
左手の重みに触覚と言う機能を思い出した人差し指はドクドクと痛んだ。



切り裂けば、自分の中身が垣間見える。

切り裂けば血が出る。
そして血で覆われる。
そしてすべてがまた私の目の前から隠される。

血を流さなければ、痛みを伴わなければ、私と言うモノは見えてこないのだろうか。
そんなことを思いながらドクドクと流れる血を押さえようと、セロハンテープを指に巻く。

回りから非難の声が上がる。

なぜバンドエイドではないのかと。

私は笑顔で言った。
血が止まれば、それでいい。

どこに有るか分からないバンドエイドを探すより、近場のセロテープで止血してもかまわないでしょ。

そんなアバウトさが嫌われる原因なんだなと実感。



「きもちわるい〜い」
だってさ。
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by ayafuji_rie | 2004-11-18 00:16 | 遠い足音

彼女は言った

いつものように行きつけのバーで微酔い加減で上機嫌の私に彼女が言った
「お酒は何も解決しないよ?」

私は言った
「そんなこと分かってるよ」

彼女はさらに続ける
「飲んでいる暇があったら自分を磨かなきゃ」

私は言った
「それっていくらかかるの」

彼女は苦笑した
「今飲んでいる位のお金でやってみればいいじゃない」

私は一笑した
「飲まずにやっていられないよ」

彼女は少し表情を引き締めて言った
「飲むのちょっと控えなよ」

私はさらに笑った
「それができるなら今頃ステキな女性になっているだろうよ」

彼女は困った
「いつまでも現実から逃げるのはやめなさいよ」

私はくつくつと笑いを止めた。
「逃げずに立ち向かえ?力も無いやつがドンキホーテになりゃいいってか?」

彼女は何も言わなかった

私はだんだんと腹立たしくなってきた。

逃げずに戦えと?戦うことが正しいのか?ぶつかりあうことが正しいことか?
弱いものはどうすればいいんだ?無謀な戦いを挑めと?
そして徹底的に叩きのめされればいいのか?
そして強者に服従をするのか?それが正しいのか?

戦わずに強者に屈することは正しく無いのか?
傷付くことを恐れることは罪なのか。
自分が傷付きたく無いために他者を傷つけるのことが正しいのか?


なんて不味い酒だ。自分の中で葛藤する二人をグラスに映しながら私はタバコの煙りを吐いた。
煙は漂いながら正常な空気に溶かされる。

この煙りは悪だから綺麗な空気に排除されたんだろうな。


静かに唇に当てたタバコを眺めながら誰もいない空間にひとりたたずんでいた。
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by ayafuji_rie | 2004-10-20 22:41 | 遠い足音