まったりのんべんだらり


by ayafuji_rie
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彼女は言った

いつものように行きつけのバーで微酔い加減で上機嫌の私に彼女が言った
「お酒は何も解決しないよ?」

私は言った
「そんなこと分かってるよ」

彼女はさらに続ける
「飲んでいる暇があったら自分を磨かなきゃ」

私は言った
「それっていくらかかるの」

彼女は苦笑した
「今飲んでいる位のお金でやってみればいいじゃない」

私は一笑した
「飲まずにやっていられないよ」

彼女は少し表情を引き締めて言った
「飲むのちょっと控えなよ」

私はさらに笑った
「それができるなら今頃ステキな女性になっているだろうよ」

彼女は困った
「いつまでも現実から逃げるのはやめなさいよ」

私はくつくつと笑いを止めた。
「逃げずに立ち向かえ?力も無いやつがドンキホーテになりゃいいってか?」

彼女は何も言わなかった

私はだんだんと腹立たしくなってきた。

逃げずに戦えと?戦うことが正しいのか?ぶつかりあうことが正しいことか?
弱いものはどうすればいいんだ?無謀な戦いを挑めと?
そして徹底的に叩きのめされればいいのか?
そして強者に服従をするのか?それが正しいのか?

戦わずに強者に屈することは正しく無いのか?
傷付くことを恐れることは罪なのか。
自分が傷付きたく無いために他者を傷つけるのことが正しいのか?


なんて不味い酒だ。自分の中で葛藤する二人をグラスに映しながら私はタバコの煙りを吐いた。
煙は漂いながら正常な空気に溶かされる。

この煙りは悪だから綺麗な空気に排除されたんだろうな。


静かに唇に当てたタバコを眺めながら誰もいない空間にひとりたたずんでいた。
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by ayafuji_rie | 2004-10-20 22:41 | 遠い足音